「神店員」と思った人はクリニックの受付スタッフ 全盲の当事者が伝えたいこと

こんにちは。たかほしです。
毎日ミューパラを聞いています。
今回のメッセージテーマだった「神店員」についてお伝えします。

「神店員」と呼べる人。それはクリニックの受付スタッフ。

僕が「この人神店員だ」

と思った人がいます。
それがクリニックの受付スタッフの対応だったのです。
今から7年前の話です。
僕のの最寄駅から電車で15分ほどにあるクリニックに行きました。
そして、初めて行くクリニックだったのです。
駅からすぐ見えるビルにあるクリニックだったのですが、そこは階段で2回まで上がらないといけなかったのです。
もちろん、全盲で階段がどこにあるかが分からなかったので、そのクリニックに電話して階段の場所を聞いたのです。
その時に僕は受付スタッフの人に「全盲だ」ということを話したのです。
すると、何とその受付スタッフが駅まで迎えに来てくれたのです。
僕はこの瞬間、「中には、このようにいいスタッフがいるんだ」と思いビックリしました。
そして、診察が終わってからも、電車の時刻を調べてくれたのです。
時間になれば、駅まで送ってくれたのです。

なので、僕が決めたことは、「時間がかかってもこのクリニックに行こう」と決めたのです。

僕がクリニック選ぶ基準とは。

「技術がよければ患者さんが来院してくれる」という考えは危険です。
本当にそうでしょうか?
僕は「違う」と思います。

もちろん、技術があれば、それに越したことはないですが、そもそも「技術」って何でしょうか?
もちろん、医師の資格は持っているので、その技術を提供するのは当たり前です。
これは前提の話です。
「技術」ってそれだけではないのですよね。
「技術」っていうのは、接客業も技術に含まれます。
接客能力、治療技術、それに対する知識を提供して初めて「技術」が成り立ちます。
受付スタッフは接客技術を提供することが仕事です。
笑顔で患者さんを迎えたり、安心感を与えることが仕事です。

僕がクリニックを選ぶ判断材料は、「クリニックの対応が良いか」ということです。
その中に安心感信頼感が含まれています。
逆にこれらの要素が感じなければ「通院継続はしない」と決めています。

あなたがお腹が痛くて病院に行くとしましょう。
そこで、受付スタッフや医師の対応が悪かったらどうでしょうか?

おそらく行かないはずです。
そして、「お腹が痛い」と聞いてだけ出す医者だったら、その病院には二度と行かないと思います。
僕なら行かないです。
医師の役目は、「どうしてお腹が痛くなったのか」ということを懸命にカウンセリングをして、原因を探ることが仕事です。
そして、「ストレスだから」と決めつけるのも僕は良くないです。
大切なことは、「どうしてお腹が痛くなったのか」ということを説明して、「このお薬なら効果があると思います」と伝えることです。
そのうえで、患者さんが納得して初めてお薬を処方することができるのです。
一方的にお薬を出すクリニックは二度と行く必要はないです。
こういうクリニックは、ただ利益を求めているだけです。
先ほど「ストレス」という話をしましたが、クリニックのスタッフの対応の悪さと言うのもに大きなダメージを与えるのです。
こういうクリニックはアウトですよ。
「本当にこのクリニックに行きたい」と思うのは安心感を与えることです。

こんなクリニックには二度と行かない。

僕は全盲で一人でクリニックに行くことがあります。
その時にいいクリニックに出会うこともある一方で、「このクリニック最悪」と思うこともあります。
相性だから仕方ないですよね。
ただ、本当に人間性が終わっているスタッフに対応されると、正直病気を悪化してしまうのですよね。
僕が「二度と行かない」と思ったクリニックは受付スタッフの対応の悪さです。
僕は全盲で一人でクリニックに行くことがあるのですが、その時に受付スタッフが診察室まで案内してくれたのです。
その時の対応が酷かったのです。
それがため息をしながら診察室まで案内されたのです。
僕は正直不愉快しかなかったです。
この時は、「予約を辞退しようかな」と思いましたが、「ここまで待ったから仕方なない」と思って割り切りました。
しかし、心の中で「今までの時間を返せ」と思いました。
1時間近く病院で待って、相当ストレスが溜まっていたので、余計に腹が立ちましたよ。

耳を疑うことを言われた。

僕は全盲ですが、クリニックに一人で行っています。
その時に受付スタッフから、このようなことを言われました。
「ヘルパーさんいないのですか?」と言われたことです。
僕は「ヘルパーを雇うことって『簡単』」と思っている人が多いことに非常にビックリしました。
もちろん、僕一人だけを対応をしていないので、受付の言い分は理解できます。
しかし、「ヘルパーを雇うことは『簡単』」というようなニュアンスで言われたことが許せなかったです。
「ヘルパーを雇えるなら、すぐにでも雇いたい」というのが本音です。
言いたいことは、ヘルパーを雇うことって簡単ではないです。
市役所で申請をしたり、時間も限られています。
決めた時間内に予定を終わらせることが非常に大切になるのです。
このような事情から、ヘルパーを雇うことって簡単ではないのです。
ヘルパーとこちらの時間を合わせる大変さ。
もしタイミングが合わないと身内に助けてもらうしかないのです。

ここまでを振り絞っているのです。
中には、「一人で行動したい」という価値観を持っている視覚障碍者もいます。
このような背景を理解せずに、一括りに「ヘルパーはいないのですか」と言うのは控えてほしいですよ。

「時間」を自覚すると、「神店員になれる」と考えている。

そもそもお店やクリニックの経営が成り立つ背景を考えたことはありますか?
ちなみに僕も数年前まではこういうことなんて考えたことはなかったです。

「ただ漠然と仕事していればいい」と思っていました。
しかし、この考え方は、「ビジネスマンとして失格」ということに気付いたのです。
経営はサービスを提供する側と、消費者が商品を購入して初めて成り立ちます。
お客さんが商品を買わないとお店はどうなると思いますか?

もちろん、お金が入らないので、経営は破綻してしまいます。
「お金を払ってまで、お客さんがその商品やクリニックを選ぶ理由」って考えたことはありますか?
それはクリニックの口コミや、評価だと思います。
評価を得るためには何をしないといけないですか?
それは、価値あるサービスを提供することです。
そして、安心感を与えることです。

サービスの質というのは、お店やクリニックによって違うと思います。
これがお店のコンセプトになります。
商品の価値はお店によって異なりますが、「安心感を与える」ということについては、どのお店やクリニックでも共通していることです。
安心感を与えるにはどうしたらいいと思いますか?
それは、お客さんがお店に来るまでの背景を考えることです。
お店に行くためには必ず発生しているものがあります。

それが時間です。
「時間」というのは有限です。
1日24時間、365日です。
これは全人類共通していることです。

お店に行くまでには時間」という資産を買ってまで来てくれていることをサービスを提供する側は認識すべきです。
5分でも10分でも時間は発生しています。
その時間を使ってお店に来てくれているのです。
そして、クリニックで診察を受けるには、待ち時間も必要になります。
こうなると、更に「時間」と言う貴重な財産を患者さんが使っていることに気付きませんか?
だったら、時間を使って患者さんがクリニックに来院してくれている以上、より良いサービスを提供するのが醍醐味ではないでしょうか?

これを認識するだけで、「より良いサービスを提供して安心感を与えられる」と思います。

そして、神店員の対応ができるのではないでしょうか。
クリニックに来ていることは、不安要素は必ずあります。
「どんな先生に診てもらえるのか」というワクワク感不安の両方が混ざっているのです。
こういう状況の中、患者さんは必死に戦っているのです。
この不安を取り除くのがクリニックのスタッフの仕事です。

この記事がより多くの人に知り渡ると幸いです。

コメント

  1. lose money より:

    wow, amazing

  2. criminal より:

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